平成29年度第4回函館市障がい者計画策定推進委員会 会議録要旨
○ 日 時 平成29年10月31日(火) 午後6時30分~午後8時
○ 場 所 函館市役所8階 第2会議室
○ 出 席 委 員(12名)
大山委員,川村委員,熊谷委員,佐藤委員,島委員,相馬委員,永澤委員,比森委員 , 廣畑委員,松田委員,松森委員,水野委員
○ 事務局職員
障がい保健福祉課 齋籐課長,加藤課長,渡邊主査,高瀬主査,菅原主査,板谷主査 , 蒲生主査,柄澤主事
○ 会 議 内 容
1. 開会(午後6時30分) 2. 協議事項
(1) 障害福祉サービス等の利用状況と利用意向調査の自由記載について
(佐藤会長)
それでは始めに,協議事項(1)障害福祉サービス等の利用状況と利用意向調査の自 由
記載について,先ず,資料1を事務局から説明願いたい。
(渡邊主査)
(「資料1 障害福祉サービス等の利用状況と利用意向調査の自由記載について」を説 明。)
(佐藤会長)
質問,意見はないか。
(廣畑委員)
かなり具体的な事が記載されており,個人性のもの,共通性のものそれぞれを丁寧に 整理すると,障がい福祉計画に反映できるのではと思う。
全体的な内容としては,手続きの簡素化や様々なバリア(移動や制度利用の手続等) に関する意見が多く見受けられ,非常に考えさせられるものであった。
(熊谷委員)
除排雪の要望が幾つか出ているが,市の除排雪サービスについて,各町会への周知は 行き届いているか。
例えば東部地区では,社協からの案内もあり各町会に制度が周知され,各地区の役員
が,
要支援者の申請を繋げているが,市内も同様か。
(渡邊主査)
在宅高齢者・障がい者向けの除排雪サービスについては,高齢福祉課が担当であり, 各町会等への周知についても同様である。
自由記載へ複数要望があることから,完全に周知が行き渡っているとは言えないと 考える。
また,市民への周知としては,今号「市政はこだて」11月号の他,「障がい福祉の しおり」や「介護保険と高齢者福祉の手引き」等へ掲載している。
(佐藤会長)
障がいのある方からは,除雪車の通行後,道路脇に除けられた雪を何とかして欲しい と
相談が入っており,そうしたサービスがあると望ましい。
(比森委員)
5~6年程前までは,生活道路の除雪がなされていたが,現在はされなくなっている。 高齢者向けの除排雪サービスは,日時の指定ができず,除雪の範囲も玄関から道路まで の
通路部分のみと利便性が低い。費用の面もあるが,以前のように生活道路まで除雪する 体制が必要ではないか。
(島委員)
今回の結果では,障がい福祉計画以外に関しても,貴重な意見や要望が多く見られた 。 こうした意見を,今後どう分析し,どのように活用していくのかを,今一度確認した い。
(渡邊主査)
今回の結果は,障がい福祉計画に関する内容よりも,障がい者基本計画に関する内容 が
多かった。
今後,障がい者基本計画の進行管理で他部局と連携する際に参考にしていきたい。
(島委員)
この委員会の役割として,計画の範疇であるアンケートの結果を,計画にどのように
反映させていくかを協議することがあると考えるため,他の委員の方々と確認していき たい。
(松田委員)
知的障がいのある方々の意見として,施設やグループホームの要望が多く寄せられて いると感じた。
また,本人の代筆として,親亡き後自分の行く末が心配といった意見が有ることから も,計画策定の際には,今回の結果を活かして目標値を設定して欲しい。
(相馬委員)
グループホームの数が少なく,実際,入居しようと思っても入居できない状態である。 計画策定の際には,この点を重々お願いしたい。
(川村委員)
グループホームに入居したくても,それぞれの特性により,自宅での生活を余儀なく さ
れるケースもある。彼らの特性や個性を活かしたグループホームを作って欲しい。
(佐藤会長)
市がグループホームを作るということは難しいだろうが,事業所が施設を作る際,市 が色々な情報を提供するといったような取組はできるのではないだろうか。
(島委員)
折角得た意見をこの場で終わらせるのではなく,広く公開し,関係機関等様々な人達 に
現状を知ってもらい,今後の事業所展開等へ繋がっていくような活用の仕方をしていく ことが大事である。
(廣畑委員)
自由記述の結果を調査の概要に組み込んでみてはどうか。
現在の調査の概要は数値のみと味気なく感じる。自由記述等,生の声を取り入れると, 具体性が出て,より深く理解できると思う。
その場合,調査の概要へは,話に出てきた,グループホーム等数値化して反映できる ものよりも,むしろ数値化できないような意見を重点的に載せた方が良いと思う。
(熊谷委員)
今回のような結果が,本当に福祉計画に反映されているか疑問を感じる。
抽象的な文言ではなく,具体的に,こうした意見があったので,どこの部局がどのよ うな事を推進するというように解りやすい方が良いと思うがどうか。
(齋籐課長)
今回の自由記述は,障がい者施策について,障がいのある方々の忌憚ない意見をお聴 きすることを趣旨として行っている。
計画に関係する部分に関しては,委員会で精査した後,可能な限り反映していきたい と
考えている。
今回お示しした”たたき台”は,前回の計画とほぼ同様の構成を取っている。
先に出てきた,調査の概要についても,傾向性等をできるだけ文章化して取り入れら れ
るよう検討していきたい。
また,結果が計画内に反映されているかという点に関してだが,自由記述の結果は, 現時点で事務局の数名が把握しているのみである。
必ずしも計画に反映することは難しいかもしれないが,今後は結果を精査し,障がい 行政に携わる職員へ何らかの形で情報提供を行い,事務改善等に活用できるよう進めて いくことで有効に活用させていただきたいと考える。
(熊谷委員)
今回出た要望等に関して,ある程度纏めた結果を委員会に示していただきたい。
(佐藤会長)
今回の意見の中には,市の努力で取り組める物もあるのではないかと思う。
管轄外の部分をそのままにするのではなく,関係する他部局にも今回の結果を共有し, 横断的に取り組んでいただきたい。
同様に国の管轄の部分についても,こうした意見を申し入れていく事が大事になると 思う。
(2) 第5期函館市障がい福祉計画のたたき台について
(佐藤会長)
続いて,協議事項の(2)第5期函館市障がい福祉計画のたたき台についてだが, ページ数が多いため,先ず1ページからの「第1 計画策定の背景と趣旨等」と6ペー ジからの「障がいのある人およびサービス提供体制の現状とニーズ等」までを事務局か ら
説明願いたい。
(渡邊主査)
(「資料2 第5期函館市障がい福祉計画のたたき台について」該当部分を説明。)
(佐藤会長)
質問,意見はないか。
(佐藤会長)
事務局から見て,4か年の実績の内,特筆すべき点があれば教えていただきたい。
(渡邊主査)
先ず,一番の変更点は,平成28年の児童福祉法の改正により「障がい児福祉計画」 の
策定が義務付けられたことにより,第4期まで努力義務であった,障がい児に関する項 目
を「障がい児福祉計画」として包含し,一体として策定することとなったことがある。
(佐藤会長)
続いて,18ページからの「第3 第4期計画における取組み状況」を事務局から説 明願いたい。
(渡邊主査)
(「資料2 第5期函館市障がい福祉計画のたたき台について」該当部分を説明。)
(佐藤会長)
質問,意見はないか。
(佐藤会長)
意見等無ければ,続いて,20ページからの「第4 計画推進のための基本的事項」 と22ページからの「第5 第5期計画における重点的な取組み」までを事務局から説 明願いたい。
(渡邊主査)
(「資料2 第5期函館市障がい福祉計画のたたき台について」該当部分を説明。)
(佐藤会長)
質問,意見はないか。
(島委員)
第5期計画の重点的な取組みに関連して2点お話しする。
1点目は,相談支援体制に関する項目で,相談機関の資質の向上,スキルアップに重 点
が置かれているように感じたが,現在は,個々の機関を繋ぎ合わせていくことが大事な 段階へ来ていると考える。
何処が中心になって相談支援事業を向上していくのかが見えやすいような重点事項を 謳った方が良いと思う。
また,障害者相談員に関しても十分な活用ができているとは言えず,相談員の資質を 高めることや,自立支援協議会等の連携など,横の繋がりを持てるような環境作りを明 確
に計画に謳うことが必要と思う。
2点目は,障がいのある子どもに対する支援に関する項目で,特別支援教育との連携 に
ついての要素を入れた方が良い。道教委や特別支援教育,普通学級に在籍する障がいの ある子ども達に対する支援までも,はっきりと解るような教育支援の体制が謳われるべ きだと思う。
(廣畑委員)
重点的な目標と先ほどの自由記載とはコミットする所もある。
双方を関連させて目標を検討すると,ニーズが反映できるのではないか。
(比森委員)
個人的に,現在,事業所の職員の確保は困難で,実際に少ない職員数で回している事 業
所もあると感じている。
職員数の不足は,職員のスキルアップの機会を妨げることに繋がっていくと考えるが, そうしたことを加味して,職員の定員数等を定めることが必要なのではないか。
(佐藤会長)
事務局で,こうした定員について把握しているか。
(齋籐課長)
事業所の指定は,一部の児童系サービスを除き市の指導監査課が管轄しており,定員 を
満たしていないようなケースは指定とならないため無いと考える。
加算の対象となる専門職の配置や,手厚い職員数を配置し運営している事業所もあれ ば,配置基準の職員数で運営している事業所もあるので,サービスの内容については差 が
出てくる。
過去には,請求の関係で,加算の人員基準を満たさずに,適切でない請求をしていた ケースも見られたため,指導監査課と連携し再発防止に努めている。
また,スキルアップに関しては,自立支援協議会を核として,様々な事例について対 応
を協議し,近隣市町村で統一した取扱いができるよう取り組んでいる所である。
(松田委員)
障がいのある人の地域生活への移行の促進の中に,グループホームの新規拡大等に ついて”事業者への働きかけ”とあるが,どのように働きかけるのか。
以前は,古い住宅を改築してその部分の費用を補助するようなものだったが,消防法 等
の関係で難しくなっている。
また,地域社会の支え合いに関連して,災害時に要支援者として支援を行うとあるが, この対象は,自然災害のみか。
昨今,J-ALERTが使用されるケースが増えてきているが,障がいのある方が適 切
な情報把握,避難を行うことは非常に難しい。こうしたケースも計画に含めて欲しい。 最後に,障がいのある人の就労の推進についてだが,一般就労の拡大,工賃向上の促 進
は事ごとに話題に上る問題である。
工賃向上については厚生労働省から「工賃促進計画」も出されている程だが,中々難 しく,一般就労にしても,函館は中小企業が多いため,自立に足る一般就労に結びつか ない事が殆どである。
こうした現状から,どのように一般就労の拡大,工賃向上を目指すのかお聴きしたい。
(島委員)
地域社会の支え合いとして,「行政だけでは十分に対応できないサービス~」とある が,
何を以て行政としているのか確認したい。
(渡邊主査)
市役所を始めとして,北海道や国も含めた表現と捉えている。
(島委員)
所属部局や市町村,国などの権限など,一口に行政といっても広い。縦割りの連携の 乏しさの解消が,官民の連携に先立ち大切だと思うため,明確にしておく必要があると 考える。
(佐藤会長)
相談支援体制の充実と強化については,障害者相談員の研修の場を増やしてばどうか と北海道の福祉大会で要望が上がり,道からもできるだけ設けていこうと回答を得た。
現状では,市や渡島振興局で研修を行っているが機会は少ない。
相談員がどういったことに困っているのか共有する場があればと考える。
全体的に具体性に欠ける部分もあるため,市民目線で解りやすく目標設定を行ってい ただきたい。
(熊谷委員)
全体的に,「強化」や「推進」,「促進」といった言葉が出てくるが,整理をして, それぞれに適した文言にした方が良いと思う。
例えば,権利擁護の推進に関しては,権利擁護の”促進”の方が適当ではないかと思 わ
れる。
また,災害時の避難行動要支援者の支援に関しても”促進”として,是非力を入れて 取り組んでいただきたいと考える。
(齋籐課長)
文言の使い分けについては,整備の度合い等で使い分けているが,今の熊谷委員の意 見
から,認識のズレがあることがわかったため,本当に今の使い分けでいいのか検討して い
きたい。
(佐藤会長)
続いて,24ページからの「第6 平成32年度の成果目標と第4期計画の進捗状 況」
から最終ページまでを事務局から説明願いたい。
(渡邊主査)
(「資料2 第5期函館市障がい福祉計画のたたき台について」該当部分を説明。)
(佐藤会長)
質問,意見はないか。
(佐藤会長)
先に戻って,就労移行率3割以上に関することで,実際には様々な理由で,3割以上 を
達成するということは難しいものがある。
ここに出ている3割以上達成した事業所の1か所は,視力障害者センターであり, 他の事業所が継続的に3割以上の移行率を保つということは難しい。
現状から,3か所を目標値にすることは現実的ではないのではと思う。 目標値としては,2か所を目標とすることを検討してはどうか。
(熊谷委員)
各事業所がどの程度の移行率なのか押さえているか。
(渡邊主査)
本日は資料がないため,次回お知らせする。
(佐藤会長)
今回は,アンケートの自由記載の多さが際立っていた。
意見から,障がいのある方々の切実な思いが感じられ,今回の計画がより良いものにな り,
この地域の障がいのある方がより良い生活が送れるように微力ながら務めていかねばな らないと改めて感じた。
(3) その他
(佐藤会長)
最後に,(3)その他について,事務局から何かあるか。
(渡邊主査)
次回,第5回の委員会については,12月4日(月)に函館市役所8階第2会議室に て開催する予定である。
3. 閉会
(佐藤会長)
他に発言がなければ,本日の委員会を終了する。